アウトドアと車 2

FIAT PANDA

大好きな車、FIAT PANDA。26年前、当時学生だった私がこの車に乗る事になった理由は、たまたま縁があったというだけでした。当時の私はゴルフ1からはじまり、ポンコツな車をいくつか乗り継いでいてPANDAの前に乗っていたのはプジョー205GTI(1.9)という知る人ぞ知るなかなかホットな車。運転がそれほど上手ではない私でも少しその気になって走らせるととても楽しい車で、まさに「走る喜び」を感じさせてくれるいい車でとても気に入っていました。そんな時にPANDAの話がやってきたのです。その頃のPANDAのイメージといえば友人が乗っているなにかとポンコツな車(マフラーが落ちて、それを私が溶接でテキトーに修理したり、、、)だったので、はじめはあまり気乗りしませんでした。とはいえ、その小さなイタリア車への好奇心のほうがまさってPANDAに乗る事にしたのです。

はじめてのドライブ。

納車日は鯉のぼりが泳ぐ五月晴れの日。PANDAとはどんなものかということで車好きの友人を誘って峠を越えた温泉に向かう事にしました。街を抜けてこれからワインディングが始まるというところで一旦車を止めてダブルサンルーフを全開にして再スタート。PANDAは登り坂をブンブンと言わせながなら走り出しました。このドライブがどれほど楽しかったかは温泉の駐車場で撮った「サンルーフから身を乗り出して得意げに写っている私」を見せる事ができれば言葉はいりません。それから26年後、再びPANDAに乗る事になってはじめに向かったのはあの日と同じ温泉の駐車場。同じところに止めて、同じポーズで写真撮影。色々と変わってしまったこともありますが、PANDAはあの時とまったく同じようにどこまでも無邪気な楽しさがいっぱいで、、、と、何が「アウトドアと車」なのかわかならくなってしまいましたが、そのへんがまたPANDAなのかもしれません。ちなみに当時のPANDA(中古)の価格は15万円。最初のゴルフ1は10万円、2台目のゴルフ1は5万円。3台目のプジョー205GTIが25万。総額55万円で学生時代に乗り継いだ4台の「小さな車」があまりにも楽しかったせいで、その後もしばらく小さな車に乗り続ける事になります。

写真は「26年後」の時のもの。

アウトドアと車

FIAT PANDA 4×4

FIAT PANDAに乗っていると「こわれませんか?」と聞かれます。PANDAに興味がない人でも社交辞令的に聞いてきますし、PANDAに乗りたいという人は必ず聞いてきます。しかし、「こわれる心配」は全くする必要はありません。なぜなら必ずこわれるからです。必ずおこることに対して必要な事は「心配」ではなく「覚悟」です。

「雨の日は乗らないでください。ワイパーが飛んでいきます。」そんなジョークみたいなことを真面目な顔でメカニックの方にアドバイスされたり、イタリアに住んでいた恩師からは「懐かしいな。この車でアルプス越えてスイスに行ったんだよ。だけど俺は絶対にイタリア人の作った車は乗らないぞ。」などと心配になるような話ばかりされる車ですが、「今まで乗った車の中で一番たのしい車」と断言しています。20代という青春の絶頂期を共にした車ということが一番の理由かもしれませんが、PANDAにはPANDAにしかない魅力があるのです。

さて、そんなPANDAですが、26年ぶりに再び乗る事になったのが現在のPANDAです。初めのPANDAは2駆でしたが、今回は4×4です。若い頃は尻上がり的なスタイルの4×4はあまり好みではありませんでしたが、今回は狩猟の時にも使える車がテーマだったので4×4です。狩猟に使うというのは昨今のPANDAユーザーからすると、そんなふうに乗って大丈夫なのかと心配に思う方も多いかもしれませんが、3年ほど狩猟に使ってますが今のところ大丈夫です。そもそも大衆車ですし、YouTubeで見る海外のPANDA4×4はジムニーのような扱いなので、実はこういう乗り方が正しいのかもしれません。とはいえ、手に入らないパーツなんていくらでもありますし、「こんなところで故障したらいやだな。」なんてシチュエーションも多々ありますし、ドアの閉め方ひとつとってもルールがあるなど色々と気難しいこともあります。でも、圧倒的な楽しさがあるのがFIAT PANDAなのです。

もしも、PANDAにのってみたいと思っているのであれば、できるだけ早く乗ることをおすすめします。PANDAの魅力はあなたが思っているよりもはるかにいっぱいです。

次回はPANDAの楽しさをさらに詳しくお伝えしていきます。